手足によく見られるウイルス性いぼ。
『足に何かできた』と来院されるお子様のほとんどが、このウイルス性いぼであることが多いです。
”いぼ”は、皮膚に限らずものの表面にできた突起物一般を意味するもので、このウイルス性いぼの本当の病名は『尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)』と言います。
原因はヒト乳頭腫ウイルス(HPV: human papillomavirus)の感染症です。
いぼのウイルスは正常の健康な皮膚には感染できず、小さな傷などがあるとそこから感染して”いぼ”を作ると考えられています。
そのため、傷を作ることが多い手足や肘・膝などに出来やすく、手あれやひげ剃り、アトピー性皮膚炎などの荒れた肌にも出来やすくなります。日頃から肌あれに対するスキンケアなどをして”いぼ”のできにくい皮膚の環境作りをすることが大切です。また接触することでも感染する可能性が高まるため、気になっても”いぼ”を触ることは止めましょう。
治療に関しては、未だに特効薬や特効的治療法は無いというのが現状です。当院では、保険適応のある液体窒素、スピール膏貼付、ヨクイニンを始めとして、尋常性疣贅の治療ガイドラインに沿った種々の治療法(下記参照)を組み合わせ、少しでも早く治癒に導けるよう工夫をしています。しかし、どの治療を用いても、多くの場合1回の治療で治すことは難しく、数か月~数年かかる事もあります。しかし、その反面、なかなか治らなかった無数のいぼが、ある日突然一気に消えて無くなるということもある不思議な病気とも言われています。例えば、いぼ地蔵やいぼ観音様。お地蔵様にお参りするだけで治ってしまう事もあるという有名な話も知られています。どこのお地蔵様でも良いという訳ではないのが、本当に不思議なのですが。
これは『治る!』という暗示が、免疫力を上げるためと考えられていて、某大学病院での治療にもいぼ地蔵の塩が使われて、実際に治った患者さんもおられます。
日本皮膚科学会HP 『皮膚科 Q&A』
イボとミズイボ、ウオノメとタコ 「どう違うのですか?」
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